2013年11月02日

「しっぽくうどん」の話

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番丁のしっぽくうどん





私が生まれ育ち住んでいる、うどん県高松市では、「鍋焼きうどん」は、冬季メニューではなく、大体のうどん店で年中いつでも食べられます。



とても暖まるものですが、うどん県高松市では、しょうゆ味の「鍋焼きうどん」と、味噌味の、コシの弱い「打ち込みうどん」が、暖まるうどんの代表格として、一年中いつでもメニューにあります。



しかし、「しっぽくうどん」は、昔から、冬季限定のメニューなので、10月~2月の間だけしかいただけない、メニューになっています。



「しっぽく」は、鎖国制度が江戸時代に開始された時期に、長崎で確立された、「卓袱料理」(しっぽくりょうり)〔中華風コース料理〕の、「卓袱」から来ています。



しっぽく=いろいろ多種多様な料理、という意味で、江戸に伝わったものが、「しっぽくそば」になり、京都に伝わったものが、「しっぽくうどん」になりましたが、讃岐には、京都経由で、「しっぽく」という言葉が伝わったようです。



が、江戸の「しっぽくそば」、京都の「しっぽくうどん」は、今日では、ほとんど残っていないのですが、讃岐では、「しっぽくうどん」が、冬の時期の、暖まるうどんの食べ方として、根菜(大根、ニンジン、サトイモ)、コンニャク、お揚げ、豆腐、鶏肉、をイリコダシで煮込んだ、かけうどん、として、ずっと残っています。



「しっぽくうどん」が、うどん店で始まると、うどん県民は、毎年、冬が近づいていることを予感するのです。



また、讃岐弁の言葉遣いの中では、京の都から伝わってきた有難いメニューですから、しっぽくうどんのことは、『おしっぽく』、と、丁寧語で表現します。



最近では、年越しそば、に対抗して、年明けうどん、などというものが、商売繁盛のために始まっていますが、私が子供だった、昭和30年代の高松では、年越しそば、を食べる習慣などは全くなく、年越ししっぽくうどん、をいただくのが、普通でした。



年明けには、高松では、江戸時代から、餡餅入り白味噌仕立雑煮、のようなヘビーなものをいただきますから、おせちと雑煮を食べると、うどん、を食べることは不可能でしたね(笑)。



「しっぽくうどん」は、ですから、讃岐の家庭料理だったのですが、うどん店では、それぞれ、個性的な「しっぽくうどん」を出していますので、この冬の時期は、うどん県民も、しっぽくうどん、の食べ歩きを楽しみます。



しっぽくうどんの好みも、うどんの麺の好み同様、いろいろですので、うどん県では、それぞれの県民が自分の好きな、しっぽくうどん店を独自に持っています。



自分の好きなしっぽくうどん店は、味覚に関するものと、自宅から近いという地域性に関するもので、決まっているようです。寒い中、遠方まで、食べに行くくらいなら、自分で作った方がいいですからね(笑)。



私が必ずいただく、しっぽくうどん店は、「さぬき手打ちうどん 番丁」と、「こだわり麺や 高松支店」の2つで、ここは、毎年必ずいただきます。もちろん、その他の店も、冬は「しっぽくうどん」を置いていますので、いただくことが多いですけど。



まあ、ですから、うどん県民において、「しっぽくうどん」は、昔から年中行事化していますね。



昨日、私は、「しっぽくうどん」を、毎年必ずいただくお店の一つ、「さぬき手打ちうどん 番丁」、でいただきました。



もう、中学生だった頃から、毎年いただいていますので、私の中では、これがスタンダードな「しっぽくうどん」なのですが、最近、映画「UDON」が放映されて以来、いろんなところで、しっぽくうどん、を評価される中で、「さぬき手打ちうどん 番丁」の『しっぽくうどん』は、一番具財の大きい店として紹介されているようですが、そういえばそうだなあ、と確認しながら、美味しくいただきました。





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