2012年03月28日

ホタルイカの思い出

ホタルイカの思い出



ラットでの実験段階ですが、「富山湾の神秘」と呼ばれるホタルイカに、脂肪肝改善、脂肪合成に関係する遺伝子の働きの抑制、血中コレステロール濃度低下、の効果があることがわかったため、話題になっています。



イカにはコレステロール値を下げる作用のあるタウリンが多く含まれているのですが、ホタルイカの場合、この効果が他のイカの、2~3倍だそうです。



思い起こすと、私が初めてホタルイカの握りずしをいただいたのは、1994年の晩春、高松で倒れた母の介護のために、転職してUターンするかどうか考えて悩んでいた時、北陸を一人旅した時のことでした。



富山県や福井県の漁港をぷらぷらし、山中温泉などの温泉町の温泉で温まったことを、今でもよく覚えていますが、最終的にUターンを決断したのは、日本海を眺めて海の音を聞いていたときのことでした。



ウォークマンには、浜田省吾の「愛という名のもとに」、フォーレの「レクイエムのリベラメ」、モーツァルトの「ピアノ協奏曲27番」、という大好きな音楽と、私の自作「クラリネットとピアノのためのドメステイックなラプソディー OP.61」の、カザルスホールでの自作自演を収録したものが入っていました。



高松に帰省後、片原町の居酒屋「しぶえもん」でいただいたホタルイカの沖漬けが素晴らしかったので、この居酒屋を愛用するようになりました。



私にとって、ホタルイカは、高松へのUターンを決意させてくれた、素晴らしい食材でした。



今でも、ホタルイカに出会うたび、私は、1994年の晩春の北陸の日本海の海の音や瀬戸内海とは全く違う風情、町でふらっと入った蕎麦屋さんでザルそばを食べていた時、周りの地元の人達のしゃべる方言のイントネーションの波動を、当時、私の考えていたことを思い出して、本当に懐かしく思い起こしてしまい、涙があふれそうになります。



私の中では、全ての海の幸は、それをいただいた土地のすぐそばの海の音と不可分になっています。



東京、大阪、で勤務していた当時、私が地方都市へ旅に出た時はいつもそうでしたが、一時の癒しのようなものを求めていたわけではなく、すっぽりとその土地に移住してしまうという気持ちでいました。



高松にUターンした時、私はひとつ心に決めていたことがありました。



それは、母がこの世から旅立つまでは、高松に住む覚悟でしたがその後一人になったら、都会には戻りたくなかったので、北陸以上にさびれた、海に面した地方都市に移住してもいいな、ということでした。



しかし、高松に帰ってからしばらくして、高松に永住しようという考えに変わりました。



その最大の理由は、讃岐うどんの存在でした。自分の中に流れている血潮が、讃岐うどんと共に生きることを切望していることを痛感したためでした。



掲載写真は、ホタルイカ、です。






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