2012年05月30日
『山田家』系統の「つるいち」のうどん

東京スカイツリータワー内にオープンした、「うどん本陣・山田家」の味を私の自宅近所で味わうには、「うどん本陣・山田家」に行けばよいのですが、「うどん本陣・山田家」は、高松市牟礼町にあって、行列が出来るので、高松市牟礼町まで行くガソリン代がもったいないので、私は、「うどん本陣・山田家」で10年以上修行したうどん職人さんが、私の自宅近所の、鶴市町にベンチャーでオープンさせた、手打ちうどん「つるいち」へ、食べに行きます。
うどん店が乱立している香川県高松市内に住んでいても、そのお店のマスターの師弟関係を熟知していないと、香川県全体にたくさんあるうどん店を楽しむことは出来ないので、私は高松で若者達や友人に出会う度に、うどん店の師弟関係をご案内しています。
うどん店に食べに行って、マスターとお話するときの、この、ひと手間で、師弟関係を熟知しておくだけで、コストパフォーマンスを考えたうどん店を見つけることができるのですから、この部分のコミュニケーションをとっておかないと、大変な損失になってしまいます。
西讃にいらっしゃる三大師匠の、「松岡・山内グループ」、「中村グループ」、「渡辺グループ」は有名な大師匠ですし、『おそるべき讃岐うどん』や『映画UDON』においても大体紹介されましたので、うどん県民においては常識なのですが、高松市内では、この三大師匠に加えて、「山田家系」、「黒田屋系」、「たもや系」、「もり家系」、「こだわり麺や系」の5つの師弟関係は、絶対に押さえておかなくてはならない師弟関係ですね。
なぜなら、うどん県において、うどんは文化だからなのです。
クラシック音楽においては、「J.S.バッハ系」、「モーツァルト系」、「ベートーヴェン系」、「シューマン系」、「ショパン系」、「ドビュッシー系」、「フォーレ系」、「チャイコフスキー系」、「スクリャービン系」、「ラフマニノフ系」、「バルトーク系」、「メシアン系」などなど、それはもう大変な数の系統があるので、これに比べたら、讃岐うどんの師弟関係の系統を押さえるなんて、随分簡単なことなのです。
・・・・・といった次第で、昨日、カレーうどんが食べたかった私は、自転車ですぐの、隣町の鶴市町の「つるいち」へ、『カレーうどん』と『カレー釜揚げうどん』を食べに行きました。
「カレーうどん」の美味しい店は、高松市内にも一杯あるのですが、『カレーうどん』と『カレー釜揚げうどん』の両方をメニューにおいているお店は、「つるいち」だけです。
「山田家」系統のこのうどん店は、水でしめた「うどん」、と、水でしめない「釜揚げうどん」の違いを生かすことの出来るメニューを取り揃えているので、あたり前のことなのです。
初めてこのお店に食べに行った私は、メニューを見て、すぐに、この店は、「山田家」系のお弟子さんが開店させた店だとわかりました。
通常、カレーをいただく際においても、白米でいただくのか、十六穀米でいただくのかで、全然味が変わるように、『うどん』でいただくのと『釜揚げうどん』でいただくのでは、全く異なります。
「つるいち」には、カレー系統のうどんだけで、『カレーうどん』(380円)、『釜揚げカレーうどん』(400円)、『温玉カレーうどん』(420円)、『釜玉カレーうどん』(430円)、と、4種類もあるのです。
まあ、うどん県民たるもの、インスタントコーヒーの「違いのわかる男」である必要はありませんけど、『うどん』と『釜揚げうどん』の違いくらいはわかる男でいたいものですね(笑)。
だって、この程度の違いは、「ドビュッシー系」と「フォーレ系」の違いに比べたら、非常に簡単に把握できる程度の簡単なことだからなのです。
このような心づもりで食べに行ったのでしたが、あまりにも暑かったので、急遽変更して、私は、ここの、夏の創作うどんの一つ、『トマトざるうどん』(300円)をいただきました。
「つるいち」には、ざるうどんだけで、『すだちおろしざる』『ゴマざる』『山イモざる』『トマトざる』、の四種類があるのです。すばらしいことですね。
掲載写真は、「つるいち」の、『トマトざるうどん』、です。
Posted by 岡田克彦 at 04:07│Comments(0)
│讃岐うどん