2012年09月16日
「レ・ヴァン・フランセ」のこと

何気なく、テレビのチャンネルをNHK教育テレビにしたら、なんとなんと、ぼくが大好きで、東京在勤の25歳当時当時、何回もいろんな管楽器奏者達と合奏した、プーランクの木管ピアノ六重奏曲の第一楽章の、懐かしい懐かしい第二主題がオーボエで響いてきたので、嬉しくなって聴きました。
「レ・ヴァン・フランセ」というグループは、この作品がきっかけで出来た木管五重奏団だ、とのことでしたが、素晴らしかった。
特に、ホルンはすごいてすね。5人全部が素晴らしかったのですが、ホルンはあんなに軽々と割れた音を出したり、素晴らしいプーランクでした。
もちろん、オーボエやファゴットは、顔立ちも楽器にフィットしていたので(笑)素晴らしいグループだと思いました。
教育テレビらしく、「もっとクラシックを聴いて下さい。」というメッセージを、世界中のアーティストが言っていましたが、それを、実は、昨日の、高松の「カウェクサカ」でのコンサートで私は経験していましたので、クラシック音楽の持つ偉大さに、今さらながら驚かされていたのです。
昨日は、自作自演のようなものは、先月やったので、クラシックのみんなの聞きたい曲のリクエストを受けようと思って、高知まで出張していた帰りに聴きに来てくれた、私の親友の若いM君に聴きたい曲を携帯電話で質問したところ、「ベートーヴェンの月光」と言われたので、もう本当に久しぶりに、月光の第一楽章、をやり、ついでに、同主調の変ニ長調の、ショパンの雨だれの前奏曲やシューマンなど、涼しくなってきたので静かなクラシックをやりましたところ、終わった後、中高年のおばあ様方から、本当に感謝されました。
その一人は、こうおっしゃって下さいました。
「本当に、こんな静かでゆったり休める曲を目の前で演奏してくれるのを聴いたのは初めてだったので、感動しました。これまで、苦労して生きていてこんな時間を過ごすことを忘れてしまっていました。どうも有難う。」
お世辞じゃなく、本当に喜んでくださっていたので、最高の感想でした。
楽器演奏者同士でないとわかりあえないこともあるのですが、聴衆にはいろんな人がいらっしゃるのです。山のようにCDを聴いているオタクな人もいれば、全く、初めての人もいるのです。
ベートーヴェンの月光は有名な曲なのでみんな知っています。しかし、第一楽章は、大変に有名なのですが、ソナタ形式なので、私は、音量や音色はその時の状況でいろいろやるのですが、再現部のテンポを提示部のゆったりしたテンポに戻すことは、絶対に守っています。
そして、その、おばあ様が一番癒されたのは、再現部のところだったので、楽曲と一緒に呼吸してくださっていたことがわかったので、本当に嬉しかったです。
私は、作曲家としては、ベートーヴェンはあまり好きじゃないのですが、この、ソナタ形式の力には、いつもどおり驚愕しました。やっぱりクラシックは素晴らしいですね。

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Posted by 岡田克彦 at 22:31│Comments(0)
│ピアノ演奏