2011年05月17日

『まんばのけんちゃん』・・・讃岐郷土料理の箸休め

『まんばのけんちゃん』・・・讃岐郷土料理の箸休め




『まんばのけんちゃん』と言う食べ物は、たぶん、高松でも若い人達は知らないかもしれませんね。



でも、ぼくが子供の頃は、しょっちゅう食卓に上る、さぬきの郷土料理の代表的な食べ物でした。



『まんばのけんちゃん』という呼び方は、東讃(香川県の東地区)の呼び方で、西讃(香川県の西地区)では、『ひゃっかの雪花(せっか)』と呼びます。



さて、『まんば』とは、『万葉』のことで、「タカナ」の一種です。有色野菜の少ない冬に暗紫色の葉を伸ばし、葉を外側から取っても次々芽をふくことから、『万葉』と呼ばれました。



そして、『けんちゃん』は、人の名前ではないのです(笑)。



『まんばのけんちゃん』は、『まんば』の油炒めに豆腐を入れて炒めたしっぽく料理だったので、「けんちん」がなまって『けんちゃん』となったのだそうです。



『まんばのけんちゃん』は、『まんば』を煮こぼした後、およそ一日水にさらして十分アクを抜いたものに、豆腐、油揚げ、薩摩揚げの天ぷら(練り物)、煮干し、いりこ等を入れて煮びたしにしたもので、醤油味です。



ぼくは好き嫌いのない方だったので、いつも美味しくいただいた記憶しかないのですが、この、『まんばのけんちゃん』ばかりは、各家庭ごとに味が違っていた記憶があり、当然ながら、母の作ってくれる『まんばのけんちゃん』が一番好きでしたね。



『まんば』は、ホウレンソウ並の栄養がある野菜で、特にビタミンCはホウレンソウの2倍もあります。



また、『まんば』は、下葉をちぎりながら秋から春先まで収穫できる野菜でしたので、昔の讃岐人の貴重な生鮮野菜でした。



従って、春へんろの時期には、讃岐うどんにまんばをのせてお接待としてふるまっていたという歴史があります。



掲載写真は、 『まんばのけんちゃん』、です。











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