2011年05月20日
『おてんぷら』・・・『天麩羅』と『おてんぷら』の違い

讃岐うどんセルフサービス店のトッピングコーナーでご案内しましたけど、香川県では、『天麩羅』と『おてんぷら』は、別の食材です。
『天麩羅』は、ふつうの、小麦粉の衣をつけて揚げたものです。
が、香川県では、昔から、瀬戸内でとれた白身魚をすり身にして、揚げたもの、いわゆる、練り物の「さつま揚げ」に相当するものも、天麩羅、と呼んでいました。
ややこしいので、高松市内では、微妙に変えていて、ふつうの、小麦粉の衣をつけて揚げた『天麩羅』を、『天麩羅』と呼び、練り物の方は、『おてんぷら』と呼んでいます。
香川県のさぬきうどん店に行かれたら、どっちのてんぷらをトッピングするのかを、選ばないといけません。
県外の皆様は、ゲソ天、半熟ゆで卵天、高野豆腐天、竹の子天、アナゴ天、金時豆のかき揚げ天、等、所謂、『天麩羅』をかけうどんに載せることにご興味があると思いますけど、毎朝、うどんを食べることを考えたら、『天麩羅』をかけうどんに載せるものは、決して、ヘルシー指向ではないのです。揚げた油がイリコだしに溶けた状態では、油自体は、酸化してしまいますからね。
従って、私などは、かけうどんにトッピングするものは、朝うどんでは、『おてんぷら』のことが多いです。
その方が、うどんの麺の香り、イリコだしの香りは、本来の風味で楽しめますからね。
『おてんぷら』は、瀬戸内でとれた白身魚をすり身にして、揚げたもので、平天、細天、丸天という形をあらわしたものや、小エビ、たこ、いか、きくらげ、紅しょうがの入ったものがあります。
うどんに載せて食べても美味しいですけど、温かいご飯に添えて、大根おろしショウガと醤油をかけていただくと、とても美味しいのですよ。
掲載写真は、いろんな『おてんぷら』、です。
Posted by 岡田克彦 at 18:29│Comments(0)
│讃岐の郷土料理