2012年04月04日
「やま家」の茹でたて『ぶっかけうどん』

今日の昼ごはんは、近所の「やま家」に食べに行きました。もう行きつけですから、私はいつもこう聞きます。
「今日はどのうどんが美味しいんな。」と。
すると私と同年齢のマスターがこう答えて下さいました。
「今、茹ったばっかりやけん、かけより、ぶっかけ、釜玉、ざる、がええで。」と。
そこで、私は、冷たいおろしぶっかけうどん、おにぎり、と、イカと野菜のかき揚げ、をいただき、ぶっかけうどんなので、イカと野菜のかき揚げは別皿にとって、そえていただきました。
久々に、素晴らしいこしのうどんでしたので、私は直ちに食べて、タバコを吸いながら、マスターと、讃岐うどんの将来について、お話しました。
まず、「丸亀製麺」のうどんがどうして美味しくないのかについてお聞きしましたら、やはり、うどん職人さんの修行が足りないようでした。
「やま家」のマスターは、「黒田屋」で、9年間修行したそうで、小麦のブレンド、足踏のタイミング、塩加減などは、10年くらい修行しないと自分のものにならないとのことでした。
このあたりをその季節の湿度や気温で変えないといけないのだそうで、そのあたりまで習得するには、10年くらいの経験がないとダメだということは、以前からいろいろなうどん店や製麺所の大将から聞いて知っていましたが、機械化が進んだ今、どういう風にするかについて、お店のマスターが指示を出せるような体制がないと、うどんのこしは変わってしまうのだそうです。
「讃岐うどん店も、禁煙のとこが増えたけん、いかんのう。食後の一服は絶対欲しいけんのう。」
「ハハハ・・。うちは大丈夫や。わしがタバコ好きやけんのう。」
「ほんだけど、この、イカと野菜のかき揚げ美味しかったで。これで、80円は安すぎると思うけどのう。うどんも安すぎると思うで。手打ちの生地作りの手間を考えたら、値上げしてもかまんと思うんやけどのう。」
「いやいや、トッピングは80円でなかったらいかんのや。香川県はうどんの激戦区やけん。」
「今度、東京スカイツリータワーの中に支店を出す、『山田家』が、『釜ぶっかけうどん』をいくらで出すか、見よらないかんのう。本店は600円やけど、高うなるとしたら、賃料だけやろうからのう。」
「そうやのう。なんぼで出すんかいのう。本店よりは高うなるやろうの。高松に比べたら競争相手もおらんやろから。」
「まあ、でも、『山田家』が東京に出るいうことは、少なくとも、正しい讃岐うどんのこしがどんなもんか言うことを、東京に伝えられるけん、よかったと思うで。『はなまる』みたいな、うどんらしきものが讃岐うどんや思われるんは嫌やったけんのう(笑)。」
・・・・・とても和やかな昼食タイムでした。
掲載写真は、「やま家」の、『冷たいおろしぶっかけうどん・2玉』(270円)、『イカと野菜のかき揚げ』(80円)、『おにぎり』(80円)、〔しめて430円〕、です。
「丸亀製麺」は、かけうどんが1玉で280円もするので、値段もうどんのこしも、中途半端なのですね。
どうせなら、かけうどん1玉で1000円くらいの、セレブ御用達うどんを出したらいいと思うのですよ(笑)。280円という値段設定は、うどんのこしに自信がないことの象徴のように感じます。まあ、「丸亀製麺」は、おにぎりが美味しいのでいいんだけど、もう少し、うどん職人さんの修行の成果を待たないといけないので、10年後に美味しくなっていたらいいと私は思っています。
Posted by 岡田克彦 at 18:17│Comments(0)
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