2012年03月25日
「ジョイフル・高松扇町店」の朝食

大分県に本社のある、激安ファミリーレストラン「ジョイフル」が香川県にやってきたのは、私が東京から高松にUターンして、7年ほど経過した、2001年頃だったと思います。
香川県内の一号店は、11号バイパス沿いの高松市国分寺町店だったと思いますが、仕事で西讃に行った帰りに昼食に立ち寄った時でした。
今でも強烈に覚えている理由は、ランチにプラスアルファーでとった、サイドメニューの、金平ゴボウが、非常に素晴らしく感動したからでした。
確か、30円くらいだったと思うのですが、これをとるかとらないかで、その日の昼ごはんは全く変わってしまったのでした。
『金平ゴボウ』の味付け、ゴボウの歯ごたえが最高でした。
安い、という点では、安かったのでしたが、私が、このファミレスはうまくゆくと痛感したのは、正しいファミレスは「ジョイフル」だと感じたからでした。

「ファミレス」というのは、自宅で食事するように、毎日食べに行ってもゆったりと落ち着いて食べられるスペースのことだと私は確信していますので、その点では、「ジョイフル」が一番ファミレスだということを、私は、介護していた母を一緒に連れて行った経験で痛感したのです。母と私の二人分の夕食などは私が自宅で作ればよいことでしたから、出かけてゆくのならば、非日常的な時間は一瞬でよかったのです。
スカイラークグループの「夢庵」は和食、「バーミアン」は中華、「グラッツェガーデン」はイタリアン、という風に専門化していますから、介護していた高齢な戦中派の母は、専門のレストランにゆくまではその料理を食べようと思っているのですが、いざ、入店して座ると、気分が変わってほかのものを食べたい、と言い出すこともありましたので、そのような状況に対応できる、当時の高松市内のファミレスは、「ロイヤルホスト」、「ガスト」、「ジョイフル」、「季の屋」、「北斗」、あたりでした。
しかし、「ロイヤルホスト」の接客は、中途半端な高級感だけのようでしたので、私は無関心でしたし、母が中途半端に緊張するのでよくないと思っていました。
本当に本格的なフレンチのコースならば、私は、最低でも、東京渋谷の「シェ・松尾」、東京六本木の「イルドフランス」、大阪心斎橋の「ビストロヴァンサンク」あたりを愛用していましたので、そこまで行っていないのに、中途半端な価格設定のところで中途半端に高級なものを食べるのは、成金の陥るお金の無駄遣いだと思っていました。
が、「ロイヤルホスト」は、讃岐うどん店だらけでエンゲル係数の低い香川県では、「ジョイフル」の進出後2年で「ジョイフル」に負けて失敗したので、四国から引き上げてしまいました。
その後は、母の好きなステーキハウス、しゃぶしゃぶ、焼肉店、トンカツ専門店に、つれてゆくことが多くなりましたので、私は、母が亡くなるまで、大好きな懐石料理店にはあまりゆけませんでした。その程度のことはかまわないのですが、来る日も来る日もステーキやしゃぶしゃぶばかりいただいていましたので、随分太ってしまいましたね(笑)。
こうした中で、母が気に入ったファミレスは、「ガスト」ではなく「ジョイフル」でした。
その理由は、老舗旅館の女将だった母らしいもので、「ガスト」のスープバーのスープを入れている鍋の形が気に入らなかったことと、「ガスト・栗林店」に飾っている絵の額縁がまっすぐでなく歪んでいたためでした。
それに比べて、「ジョイフル・高松扇町店」のスープバーのスープは、直接機械から出て来るので、OKでしたし、飾っている絵の額縁はいつも美しく整っていたので、母は気に入ったのです。
もちろん、足が弱っていた母は、スープバーなどを取りに行ける状態ではなかったので、私がいつも取ってきていたのですが、ちゃんと鍋の形までチェックしていることには呆れたものです(笑)。
このあたりの状況は、私が、自宅で夕食を作って母と一緒に食べた時も一貫していて、食後、食器を洗ってふきんで拭いた後、ふきんを干すときに、ふきんがまっすぐにかかっていないと、母は我慢ならないようでしたので、私は気をつけていましたが、ホームヘルパーさんについても、そのあたりで判断して気に入らないホームヘルパーさんとはぶつかることが多く、何回も、ホームヘルパーさんを変えました。
その都度、私は大変だったので、当時は、大変だと感じていましたが、今にして思うと、母の好きなように母の思い通りに出来たので、何も後悔することはないので、きわめて快適です。
いつか人間は天寿が来たら死ぬのですから、人間の生死への感慨は、生き残った人の考え方が全てだと思っています。
私の高松高校同窓生の高松大林病院院長の大林君が母の主治医でしたが、大林君は、高松高校時代に私の実家に何回も遊びに来て母とも懇意にしていたので、全て、任せていました。
大林君から聞いた話ですが、高松大林病院に胃瘻をしている意識不明の植物人間の高齢者が数名入院していて心臓が丈夫な人は5年以上生きているのだそうですが、年に一回、足が少し動くだけなのだそうです。
当初、この話を聞いたとき、私は、ご家族がかわいそうでならないと感じたのでしたが、状況を聞いて、それは怒りに変わりました。
というのも、その意識不明で自分がどこにいるのかも全くわからない人が、昔の国鉄の退職者で年金が多額に出るため、お子様が、年金は日割り計算なので、一日でも長生きするようにしてくださいと懇願している、ということだったためです。
親不孝にも程があると私は当時から感じたものでしたが、昨今では、親の死亡を隠して親の受け取る年金を横取りしている人もいらっしゃるようなので、埼玉県や神奈川県などで起こっている、お年寄りの餓死による孤独死共々、世も末のようなモラルの低下だと思っています。
まあ、拝金主義に毒された六本木ヒルズ族の皆様は、「負け組は死ぬ運命にある。」などと思って心の中であざ笑っているのでしょうから、そういう方々の心根は、南京大虐殺をしたかつての陸軍の皆様とさして変わらないものなので、いずれ、天罰が下るのですよ。
「天網恢恢疎にして漏らさず」と、老子も言っていますからね。

さてさて、「ジョイフル・高松扇町店」は、母の没後も、私はよく利用しています。先般ご紹介した、私の、高松ファンクラブの会長をしてくださっている、高松市国分寺町のK女史も、「ジョイフル・高松扇町店」を気に入っていますし、私の自宅からすぐのところなので、愛用しています。
最大の理由は、私の住む高松市西宝町は、香川大学の学生が住んでいるため、顧客の大半が、若い人達だからなのです。これが、10年ほど前の大学生の世代だと、危険な雰囲気の方も多かったのですが、今の大学生の世代は、育ちのいい方が多いので、とても気持ちいいですね。
私は月曜日から土曜日までは、朝食は、讃岐うどんに決めているのですが、日曜日の朝は大体、「ジョイフル・高松扇町店」でモーニングをいただきます。
というのも、「ジョイフル・高松扇町店」の朝食が、私の好きな魚がメインだと言うことと、デザートにいただく、鍋焼きうどん、チョコレートケーキ、ドリンクバーが、素晴らしいからなのです。
今日も、朝食は、「ジョイフル・高松扇町店」でいただきました。
掲載写真は、順に、「ジョイフル・高松扇町店」で、今朝いただいた、『幕の内朝食』〔ドリンクバー付〕(499円)、サイドメニューの『ひじき金平ゴボウ』(50円)、デザートの『よくばりうどん』〔ひな鶏天麩羅、ゴボウから揚げ、ワカメ、温泉卵の載った鍋焼きうどん〕(499円)、です。