2014年06月20日
感受性について


中村さんと、今、いろいろ、コラボで合わせているのですが、素晴らしい感受性の持ち主なので、東京にいた頃、室内楽をいろいろ合わせていた当時のように、音だけで遊ぶことが出来、とても楽しい時間を共有出来ています。
すごいな、と思う局面はいろいろあって、私が、解決和音を響かせただけでブレスをしてくれる、つまり、次のフレーズの開始の準備をしてくれることですね。
これって、ものすごく重要なことで、共演相手が楽器で出す音を聴いている、つまり、音楽に沈潜している、ということですから、カラオケで歌っているだけの人では、絶対に出来ないことなのですよ。
どうしてかというと、解決和音を響かせてから、次のフレーズを歌う段階に入る時の間合いを察知しあっている、ということだからなのです。
私は人間で、ピアノで共演しているのですから、カラオケのような機械のように、何回やっても全く同じタイミングで次のフレーズの響きを出すわけではないのですが、中村さんは、この私のタイミングを察知することに、その都度、すべての感覚器官を使って集中しているので、素晴らしいアンサンブルが出来るのです。
クラシックの室内楽では、絶対音で示した楽譜がありますので、このタイミングがずれてもたいした被害にはならないのですが、ポップスなどとのコラボにおいては、コード進行、つまり、和声の指定、と、リズム感だけなのですから、コード進行とリズムだけしか感知できない相手とは、フガートのようなポリフォニックなアレンジでは、合わせることが不可能なので、お互いの感受性を確認し合うことが最重要になるのですね。
中村さんは、東京の下町出身なので、高松へのUターン以来、高松の地元のアーティストとしか合わせていなかっただけに、とてもとても、いい出会いだったと感じています。

にほんブログ村

にほんブログ村

にほんブログ村

にほんブログ村



Posted by 岡田克彦 at 21:10│Comments(0)
│コラボ演奏活動