2014年09月03日

胆石を完治した思い出

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思い起こして見ると、私のこれまでの57年間の人生で、いろいろ困った時に、ライフワークとして続けていた、作曲、室内楽演奏を中心にしたピアノ演奏を中心にした音楽活動から得た人脈に助けられました。



その中でも、一番助けられたのは、1986年〔29歳当時〕、住友信託銀行新宿支店法人営業室で非課税法人の新規開拓を担当していた当時、クライアントの接待で飲みすぎたアルコールのせいで、胆石になった時でした。



会社の業務医の北里大学出身の外科医の若者は、「即刻手術です。」とおっしゃったのですが、私は、この若い医師の一辺倒な検査の仕方、触診をしなかったことが気に入らなかったので、拒否して、私が会長をしていた「日本アマチュア演奏家協会・ピアノと遊ぶ会」会員員で、私が上京して、早稲田大学政経学部2年生の始めに初めて作ったピアノ演奏サークル『ショパン愛好会』創設以来親交のあった、東京医科大学を卒業後大学病院にいた、横山聡君に相談しました。



すると彼は、こう言ったのです。



「長男の僕が言うのもおかしいけど、北里に対抗するのなら、親父が一番いいと思うから紹介するよ。長男の僕が言うのも変だけどさ、親父は名医だと思う。東大医学部卒業後、東京女子医大内科部長をした後、神田で開業していて、今、東京都医師会会長もしているし、親父の弟子の大井先生は、昭和天皇の主治医だし、日本初の心臓移植手術に立ち会った内科医として有名なので、朝日新聞の健康相談室も執筆しているから、紹介するよ。親父は、チェロの名手なので、そのうち、岡田君が、サン=サーンスの白鳥でも伴奏してくれたら、お礼なんていらないよ。」



そして紹介状を書いてくれて、電話アポで私が、神田の横山クリニック」にゆく日程まで決めてくれたので、私は、その日、東小金井の住友信託銀行独身寮に帰宅して、「チェロとピアノのデュオ」の作品を作曲して、その作品を手土産として横山君のお父さんに献呈する事にして、「横山内科クリニック」に行きました。



さすがは名医でした。横山先生は、問診のあと、触診で、胆石ではなく胆嚢炎であること、石ができていたとしても12個の小さなものなので手術の必要はない、と断言しました。エコー写真を撮って、これを、北里大学出身の若い外科医に送付し、誤診である事を認めるよう、東京都医師会会長として勧告したのです。



こうして、北里大学医学部から、住友信託銀行人事部に連絡が来て、住友信託銀行人事部から新宿支店長に対して、「岡田君の胆のう炎の治療は、当社の業務医の北里では出来ないので、岡田君の持つ、音楽ルートの人脈に頼りなさい。」との命令が来たので、新宿支店では大騒ぎになりましたが、本社人事部の言うことに逆らうことは出来ませんでした。横山先生は、田中角栄の御殿の向かいの目白の豪邸に住んでいましたが、そこから、お抱え運転手の運転する車に乗って、住友信託銀行新宿支店の私を訪ねて来店され、「岡田君が私のために作曲してくれた、チェロとピアノのデュオの作品の御礼です。少しですみません。」と言って、5億円のビッグをご入金下さったのでした。



またまた、支店長が大騒ぎしましたので、私は、断言しました。



「芸術作品の値段は、作者ではなく、買う人やそれを演奏したい人が決めるものですから、金額で騒ぐ必要はありませんよ。」



その後、横山先生の食事療養と漢方薬による治療は1年かかり、大変でしたが、本当に私は、北里の誤診に惑わされず助けてくださったのですから、5億円のビックなんてもので御礼を下さったので、とてもとても恐縮してしまいました。



私の全快祝いは。横山先生の軽井沢の別荘でやってとくれましたが、そこには、スタインウェイフルコンサートグランドピアノがありましたので、横山先生の4億円のチェロと私の新作を合奏したものでした。東京の金持ちと地方都市の金持ちの致命的な落差に、私は、腰を抜かしたものでした。



でも、横山先生は謙虚でしたね。「岡田君の作品を5億円なんて、金銭で評価してごめんね。」とおっしゃっていたので、私は、回答に窮しました。



パトロン、という軽薄な言葉が流行っていますが、横山先生は、私のパトロンではなく、最高の理解者なのです。



それだけに、最後に、横山先生が私に言った、次の言葉を、私はずっと守っています。



『アルコールが全部だめなのじゃないのです。ビールが一番ダメなのです。一番胆嚢に負担をかけるのはビールです。ビールだけは、死ぬまで一滴も飲んではなりません。それと、いいアルコールは、蒸留酒の、ブランデーと焼酎です。」



以来、私はこの言葉を守っています。ですから、ビールにプリン体が含まれているかどうかなんて、どうでもいいことなのですよ。ビールには一切興味がないのですから(笑)。





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