2013年09月25日
『オストアンデル』、の意味、ご存知ですか?



「『オストアンデル』の影響で、今年の冬は、豪雪がやってくるかもしれない。」
と巷の気象予報士が解説している昨今ですが、『オストアンデル』は、北極圏の寒気の動きを示す気象用語としても使われていますが、これは、外国語ではなく、うどん県出身の、平賀源内が江戸時代に東京で食べた大判焼きのことを、ダジャレで表現した、れっきとした日本語なのであります。
すなわち、『オストアンデル』=『押すと餡出る』=『大判焼き』、なのです。
「大判焼き」を食べている時に、大判焼きの表面を押すと、餡子が、どこかから、はみ出してくる現象をおもしろがって、平賀源内は、「大判焼き」をオランダ語風に「オストアンデル」と命名して、ひとりごちていたのです。
ですから、広義の広義にしてしまえば、『オストアンデル』は、讃岐弁なのですね(笑)。
「エレキテル」だけじゃなく、「土用のウナギ」や「オストアンデル」などの楽しい日本語を発明したことを考えると、平賀源内は、うどん県が世界に誇る偉人なのです。が、まあ、うどん県は、弘法大師(空海)の出身地なので、平賀源内は霞んでしまっているだけなのですね。
このようなことを知っていると、気象予報士は解説しながら、ニヤッとしてしまうはずなのですが、TVでの好感度アップをねらって、まじめそうに解説しているので、笑っちゃいますね。
四国は海外なのですから、その中心地の高松市内の和菓子店は、「大判焼き」の命名は、全て、「オストアンデル」に変更した方が、歴史的に正しいですね。
高松市内の老舗讃岐うどん一般店では、次のような会話が今でも成り立ちます。
「いらっしゃいませ。なんがでっきょんな。」〔いらっしゃあませ。こんにちは、の意〕
「なんちゃでっきょらんけど、きつねいたー。」〔こんにちは。きつねうどん下さい、の意〕
「へえー。」〔かしこまりました、の意〕
こうして、素晴らしいこしの、きつねうどんが出てきます。
ですから、高松市内の和菓子店でも。次のような会話が成り立つようにしましょうね。
「いらっしゃいませ。なんがでっきょんな。」〔いらっしゃあませ。こんにちは、の意〕
「なんちゃでっきょらんけど、オストアンデルいたー。」〔こんにちは。大判焼き下さい、の意〕
「オストアンデルやのう。なんぼがんいるんな。」〔大判焼きですね。何個ご入用ですか、の意〕
「まんでがんいたあ。」〔全部下さい、の意〕
「へえー。」〔かしこまりました、の意〕
こうして、その店頭に飾ってある、大判焼き五個が販売完了となります。
「有難うございます。」
「ほんだら、またの。」〔では、また参りますね、の意〕
「へえー。また来(き)まいの。」〔かしこまりました。またお越し下さい、の意〕
クレームは、高松市内では、ほとんどないのです。理由は簡単で、クレームをつけることは、ふうがわるい〔格好悪い〕からなのです。
仮に、クレームで言い争いになっても、仲裁に入った人が、
「二人とも、そんな、がいげに言わんでも、かまんでないんな。」〔二人とも、そんなに、きつい口調で言い争わなくても、いいんじゃないですか、の意、ですが、「かまんでないんな」は、かまわないのか、かまわなくないのか、全然、意味不明のファジーな讃岐弁の代表で、イントネーションは「かまーーーーーーんでないんなあーーーー。」と、『ま』にアクセントがついて、しゃべり終わるまでに随分時間がかかるので、興奮して、言い争っている二人は、のーーーんびりしてしまうので、直ちに言い争いは終わってしまうのです。〕
で、おしまいになります。仲直りした二人は、
「がいげに言うて、ごめんのう。」〔きつい言い方をしてごめんなさい、の意〕
「そんなに謝らんでもええで。うどんでも食べに行こうで。」〔そんなにあやまらなくてもいいですよ、うどんでも食べに行きませんか、の意〕
「へえー。」〔わかりました、の意〕
こうして、近所の美味しいに決まっているうどん店で二人で一緒にうどんを食べた後は、どちらが、うどん代を支払うかどうかで、もめますが、これは、どちらかがご馳走する、と言ってもめるのです。
第一、高松市内のかけうどんは、120円~180円、に決まっていますから、どちらがご馳走しても、400円以内で、喫茶店のウィンナコーヒーより安いのですから、問題になりません。
今年の冬、日本で、豪雪が発生する背景にある、北極圏の寒気「オストアンデル」は、他の地域で、押し上げられ、餡子が出てくる場所が、日本の上空になる状況にあるようです。
掲載写真は、順に、うちの近所、高松市観光町の、「たこ焼 マークン」の、押さなくても餡が出そうな『オストアンデル』(大判焼き)、と、沖縄のロックバンド、オストアンデル「ostooandell」、です。